山行人は、これを釈迦ブルーと呼ぶ。
決行まですったもんだ。
同行人の体調不良で一度はあきらめかけた釈迦が岳。
K省のA君が「僕が一緒にいきましょか?」なんてことを発言。
ええー?私一人のために随行してくれるの?まじ??
そんなこと言うたら真に受けるよ?
冗談でしたではすませられないよ?私本気で行きたいんやで?
クマ騒ぎがなかったら一人でも行こうかと考えるくらいなんやからね。
・・ってことで、その場でSさんもさそって、まずは3人で計画。
それが、また間際でSさんに用事ができて、また同行人数2人に。
わしね。ホントはね。30歳の若き有能な人材の貴重な一日を、
それも、産まれて半年のベビーと奥様をおいてですよ。
こんなオバアのわがままに突き合わせるなんぞ、気の毒すぎるので。
「やっぱ勘弁してください。って言うてみ? おばあは泣きながらかまへんかまへん言うよ? 堪忍してやらんこともないんやで?」と、一応申し出てはみたものの。
ついに彼から「やっぱなかったことに・・」の単語は出ず。
ちなみに、わしからキャンセルは言わないからね。
申し訳なくは思うけど、わしは行きたいのでね。
キミから「ごめんごめんウソ言いました」言うなら勘弁したげるけど。
という絶妙なやり取りを経て、
30歳現役アスリート(今も走って鍛えてる)と、62歳あちこち壊れかけのおばあ(わし)
結局、この2人で行くことに最終決定なりました。
自宅を出たのは6時半前。出発地点まで約2時間。
A君をピックアップして往路は私が運転。
国道をそれてからの細くてくねくねした道。
これはわし、実は全然苦になりません。
(帰りはわしは足がプルプルするだろうから、彼に運転をお任せ前提。)
「これぐらい、どってことないよね?」という感想。
あとからYAMAPの誰か知らない人の投稿で、
私たちの直前らしきタイミングで「石をどかしながら走った」という日記があったので、
そのおかげだったのかも。どうもありがとう。
山好き人間どうし、みんな仲間助け合い(一方的に助けられただけか?)
出発地点、十津川旭、釈迦が岳太尾登山口に8時半到着。
すでに車が3台停まってた。
8時40分、霧雨の中をスタート。まずは少し急な登り。
ぜーはー言ってる私を先に歩かせて、後ろからプレッシャーかけてくる。
さすがアスリート、きゃつは息すら上がらない。くそぉ。
いや負けん気出してどうする。年はハーフスコアだ。最初から勝負にならん(笑)
・・・。
傾斜が楽になってきたころから、稜線歩き。
後ろから声がかかる。「Reposさん、見て。」
後ろを振り返ると、みごとな雲海!!
雲の上に山々が頭を出している。
「す て きー。。」
素敵すぎて、大きな声が出ないほど。(決して息が切れていたからではない)
だんだん霧が晴れてきたのか、雲よりも上まで歩いてきたのか。
雲海の方向を何度も振り返り振り返り。

き れ ー・・・。
雲の中から山が、だんだんと姿を現してくるー。
稜線に出てからは、笹原の中にわかりやすく人の歩く道ができている。

どこのおばはんや。ダサい帽子かぶって。
「例えば、倒木なんかがあるとそれを乗り越えていくのを嫌って誰かが迂回路を作る。
同じような人がよく似た進路をたどってその足跡が重なって少しずつはっきりしてきて、
そして道になっちゃうんですよね。そこには草が生えてこない。できれば新しい道は作らないでほしいんですけどね。自然保護のためには。」
・・・なるほどなるほど。
自然発生的な道って分かりやすすぎるんよね、みんなが同じ道を間違えることもあるし。
竜門岳で私が迷ったちっさい滝のところみたいにね(笑)
今回は、A君がいるので、ちっともヤマップアプリを見る必要がない。 快適。
2時間半ほど歩いて頂上。
頂上にはお釈迦様がたっている。
目に染みるほどの青空を背景に。

どうよ。

ほら・・。
拝まずにはいられないでしょうが。。。
そして、このそばに、カップ麺食べてるおじさんたち3人(駐車場の車の人たちかな)
「なんで頂上で食べるカップ麺はこんなにうまいんやろなー。」
そうでしょうとも(笑)
カップ麺食べながら「今日は大阪湾も見えてるで。」と教えてくれた。
いい人たちだなー。
お湯を沸かすのは、まだ装備が揃ってないから考えないけど、
わしも魔法瓶にお湯入れてきて、インスタントのカフェオレとココアのセットを持参。
そういうささやかな仕込みをして、にんまり楽しむ。
だんだんと楽しみ方にも工夫が増えてきたりして(笑)
A君からも「あたたかさがしみる。」と。お褒めの言葉。

周りはぐるっと一周全部雲海。少しずつ霧も消えてきてる。
お釈迦様と三角点の前で自撮りも。

そして儀式。

・・・。
だけど、わかってるねん。
いくら写真に撮っても、この、ホンモノを見たときの胸がぎゅっとする感じは、、
下界にいる誰にも伝わらないねん。
せつなーぃ。
せつないよー。
頂上で我々もおにぎりとパンを食べて、休憩もそこそこに出発。
帰りは「傾斜で転がったら危ないから」ということで、彼の方が先を歩く。
で、わしが転がったとして、
「本気で受け止められるんかい?」と問うと、
「無理とは思いますけど・・」と
きゃつは・・・なにげに失礼なことばかりほざく。
登りは体重持ち上げないとダメだから、わしが不利なんはわかってるけど、
下はヒザが壊れるのが怖いだけで、スピードは遜色なく歩けるんだぞ。

道がわかりやすい・・
稜線の道。
日が差すと、暑い! 汗だく。
いや、わしはだいたいずっと暑かった。そして風が冷たくて気持ちよかったけど、
わしみたいな皮下脂肪を持ってないし。
でも日が差すとやっぱ暑いしね。脱いだり着たり忙しそうにしてた(笑)
衣類の調節めっちゃ難しかったろう。

私の後ろのあのピークが、お釈迦様のいたところ。 頂上。
わしのポールは2本。。。
根っこや岩に挟まったりして何度も先っちょのキャップを失くしかけた(笑)
でも、もう感覚を覚えたらしく、取られそうになったら気付く(笑)
また、標高が下がるにつれて少しガスが忍び寄ってきてる感じ。

「一人でも行けましたね。」と言われて、考えた。
「行けたかどうかだけで言えば、行けたかもしれないけど、、
一人で行こうとは思えなかったと思う。」
これが正直な気持ち。
だってほんと最近クマの事故のニュースが多くてすごい怖いので、
「うーん。2人で遭難したら、皮下脂肪の多い私が生き残るかもね。」
「そりゃー。」
釈迦が岳はルート全体が見晴らしもよくて、
なにものかがいるとすぐ気づくことができる、比較的安全なルートです。
でも、やっぱり紀伊山地のど真ん中ですし、
危険なことが起こる可能性はある。注意や警戒を忘れてはいけません。
ひとりで登るのも気楽だし好きだけど、誰かも行くのもいいね。
遅くて弱くて申し訳ないけど。
おしゃべりしながら登れてよかったよ。
わたしはしあわせでした。
釈迦が岳 標高1800m。
富士山3777mには、まだまだ遠いな~(笑)