失ってから,持っていたモノに気づく
二重まぶたと,えくぼは,時々褒められた。
頬骨が出ていて,団子っぱなで,唇がぶあつくて,
私はずっと,私の顔が,あまり好きではなかった。
若い頃は,陸上をしていた。
身長165cmで 体重が56kgだった。
肺活量が3500ccだったり,背筋力が135kgだったり,
体力は,男の子の平均ぐらいはあったと思う・・・。
わたしは,かわいく小さく,華奢なのがよかった。
あまり太っていなかったその頃も,痩せたい痩せたいと思っていた。
太ももに筋肉がしっかりついてて,当時付き合っていた彼氏よりも
・・・太かった。
私の髪の毛はゆるいくせっ毛だ。
パーマをかけなくても,ウエーブがかかっていて,
それがまた,あまり好きではなかった。
ストレートのつやつやの髪が欲しかった。
女の子になりたかったのだなぁ‥と思う。
見た目も,性格も,男っぽいのに。
似合わないモノにあこがれてた・・・。
そのくせ,お化粧やおしゃれのことは無頓着で,あまり努力もしなかった。
もう一度,ちゃんと笑えるようになったら。
自分の顔を,大事にしようと思う。
マッサージやパックをして,乳液を塗ってお手入れして,
毎日きれいに,お化粧をして。
顔だけじゃなく,
ちゃんとダイエットして,おいしくて体にいいもの食べて,
ストレッチして,適度な運動もして。
自分の体の事,ちゃんとしてあげようと思う。
体のことだけじゃなくて・・・。
もう少し元気になったら,ちゃんとお掃除もして,仕事もして,
生活をちゃんとしよう・・・。
愚痴ばかり言ってないで・・・。
夫さんは,病院の送り迎えしてくれたり,洗い物してくれたり,
自分にできることをしようとしてくれている。
わたしの辛さを,そのまま理解はしてくれていないけれど,
朴念仁で言葉足らずなのは生まれつきの性格で・・・
今更,不満を言ってはいけないのかもしれない。
神様。
わたし,頑張りますので,
わたしに笑顔を返してください・・。